ビットコインを支えるブロックチェーン・テクノロジーに興味をかきたてられた

拝啓
ビットコインというワードをYahooニュースでもちらほら見かけるようになりました
皆様におかれましてはさぞご興味を抱かれている方もお多いかと存じますが
くれぐれもお身体とご資産を大切になさってくださいませ
敬具

なんていう手紙は届きませんが、1ビットコインが100万円を超えたらニュースになるなど、話題ですね。
今ではFXに続く怪しげな金融トレンドという印象を持たれた方もおられるかもしれませんが、
そんなイメージが先行した結果、ビットコインが目指したもの、その本質をあまり知られていないのではないかと感じます。
テックブログなんて読まれる方はもう全てご存知かもしれませんが、拙い知識を元に書かせていただきます。

ビットコインは2008年にサトシ・ナカモトと名乗る人物の論文によって世に発表され、翌2009年に運用が開始された・・・
という感じの記述はあちこちで目にするので割愛するとして、ビットコインが高騰した、下落した、そこで当局が乗り出してっていうのもたまに目にしますよね。
なぜそれだけ上がったり下がったり規制されたりするかというと、ビットコインが今までのお金のあり方とは全く異なるあり方をしているからです。
今までに存在し得ないものだったのが、インターネットの仕組みによって(段階はあったにせよ)急速に世界中に広がり始めた結果、現実側の受け入れ態勢が整っていない状態になってしまいました。
現在もまだ体制を整えるまでの過渡期にある感じですが、ローマ時代の頃から権力というのは自らの力が及ばないものはまず取り締まるもので、今も例外なくその状態になっているように見えます。

この「今までに存在し得なかった」というのがすごいところで、そのすごいところを形成しているモノが、ブロックチェーンと呼ばれる仕組みです。
ブロックチェーンという言葉はまだYahooニュースで見かけない気がしますが、ビジネス書、技術書コーナーではちらほら見ますよね。
ビットコインはブロックチェーンの仕組みで成り立っているので、ビットコインがすごい!ビットコインは発明だ!ビットコイン万歳!ビットコイン様!という賛辞は本来、ブロックチェーンに向けられるべきものなのです。
(賛辞があるかどうかは未検証です)

さてそのブロックチェーン、これはこれでものすごく上手くできた仕組みなのですが、その仕組みを使ってサトシ・ナカモトさんが提唱したのは、不特定多数による合意形成と、その合意の担保の方法です。
お金って、みんな普段から使いすぎてその成り立ちとか考える機会は少ないと思うのですが、物質的には金属の塊と紙じゃないですか。
では、なぜそれが価値を持ってるかというと、それに価値があるよっていう合意が形成されているからですよね。
みんなが、100円には100円分の価値を認めているから100円という価値が金属に与えられる・・・それが合意に基づく価値です。

ではその合意はどこで形成されるかというと、政府です。
各国政府がそれぞれの通貨を発行し管理しているのが、現在世界中で流通しているお金です。
では、その合意の形成を権力ではないとこで成立させられないか?サトシ・ナカモトさんはそんな感じのことを考え、ネット上で確立された技術を使ってブロックチェーンという仕組みを編み出しました。
ハッシュ関数という暗号学的技術と電子署名の技術を用いて、その計算結果を同時多発的に検証し、正しいものを繋いでいくことで悪意の入れない「合意」を形成する仕組みです。

ビットコインは2017年に入って分裂しましたが、現在はこのブロックチェーンという仕組みそのものを仮想通貨以外に活用していく流れが生まれています。
Ehereumに代表されるこの技術は世界中で開発が進んでいて、例えばドメイン管理のサービスの形成などが想定されているので、これもまた既成権力とのあれこれを経て標準化されていくのかもしれません。

なおEthereumはJavaScriptの知識があれば割と手軽に開発を始められる環境が整っていますので、興味のある人は覗いてみてください。

Ethereum Project